短期講座「ピエール・アレシンスキーの作品をアレンジ模写!」 3〜5回

私が講師をした短期講座「ピエール・アレシンスキーの作品をアレンジ摸写!」全5回(NHK学園くにたちオープンスクールにて)が終了いたしました。
6月1日(3回目)からは墨を使い、線と濃淡の面白さに取り組んで頂き、回数を重ねるごとに良い作品が出来ていきました。
そして、地図の上に描いていった作品がアレシンスキーの作品にあることから、最終日5回目(6月15日)は支持体をハガキではなく地図にして、その上からアレンジ摸写をしました。
使用済みのアンティークのハガキの宛名面に描くという発想も斬新ながら、地図の上に描くという技法は、制作している本人には見当がつかないという事、後から思いもしなかった効果が生まれることから、偶然性の要素が強く、面白いのです。
さらに、偶然性として、ドリッピングの技法も取り入れ、その上から描いていくこともしました。 
芸術において、偶然性を進んで制作の過程に入れる事はとても大事なのです。
実技は2回目〜5回目の計4回でしたが、毎回講座の時間内に1点は作品が出来上がるので、受講生の皆様は数点作品が出来、とても充実した時であったのではないかと思います。
今回のアレシンスキーのアンティークのハガキに描くという技法は、各自がそれぞれ個性的で面白い作品が出来たことから、やはりこの技法は斬新で素晴らしい表現であることを再認識しました。


6月1日(木曜日) の講座から


この日は私が制作した4点の作品を
参考までにご覧頂きました。


墨で描いていくにあたっての注意点をお伝えし
他の紙に練習で線を描き、筆ならしをしたところ








受講生作品 
線に勢いがあって生き生きしています


受講生作品
オリジナルな表現に取り組まれ、
面白い作品が出来ました


受講生作品
線は垂らしこみの技法で、偶然性の要素を入れ
てあり、それが最終的に表現として成り立って
いるところが良いです。


受講生・アレンジ摸写作品。

支持体も違うので、アレシンスキー作品とまったく
同じように描く模写ではなく、アレンジが必要です。
線に遊びがあり、面白い雰囲気の作品ができました。







6月8日(木曜日)の講座から






受講生Mさんの作品
色を加えてとても良くなりました。






受講生作品
線がのびやかで、墨の濃淡が支持体の文字が見えて
いい感じです。


上記受講生のこの日2枚目の作品 
色が良く、描きこみ過ぎていないところが
いいです。







受講生作品
最終的に色を加え、墨の濃淡を入れて
面白い作品になりました。




受講生作品 
模写をしましたが、難しそうに見えた
作品が時間内にいい感じに仕上がりました。




受講生作品



受講生作品:右は地図の上に描いた作品



6月15日(5回目最終日)の講座から



受講生作品
前回の続きで、課題を家でやってこられた方がいました。
色がとても良く詩的です。



下描きなし、地図に直接描いていきます。
(この受講生はご自分が好きな場所として日本橋周辺
の地図をご用意されてきました)
最終的に思いもしない効果で地図の色が生きました

            以下完成作品

受講生作品
墨一色で仕上げたのですが
下の支持体にした地図の色の黄色やブルーが
とても効果的です。




床でドリッピングをしてから描いていきました

↓ 


受講生作品
文字が効果的、抽象的な作品になりました。



受講生作品
この鮮やかな色は支持体にした地図の色なのです
アレシンスキー作品をアレンジ模写されました。



受講生作品
こちらもアレンジ模写。
やはり支持体にした地図の色が効果的です






受講生作品
受講生自身が用意された思い出のハガキに
アレンジ模写をされました。
ハガキの切手の色があっています。
思い出のハガキが、作品として蘇るのは
素晴らしい事ですね。












Photos©︎Uran-AsakoK.
Uran-AsakoK.©droits réservés

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