ARMANのご紹介 サン・ラザール駅前の作品

先日、青山の講座の忘年会の時にパリのポンピドーセンターでみてきたArman(アルマン)の展覧会の話をし、カタログをお見せしたところ、受講生の皆さんがとても興味を示し、カタログがほしいとのことですぐに注文&取寄せをしましたが、以下のサイトがアルマンの公式サイトで、詳しくいろいろな作品についてみれます。クリックしてご覧になってみてください。

http://www.armanstudio.com/
http://www.armancommunity.net/

話しは変わりますが、今年のパリ滞在で、以前アートグッズのショップで購入したアルマンの絵具チューブのネックレスを探しましたが、そのショップももうなくなっていて美術館のショップにも売ってなく残念でした。いろいろな色の絵具のチューブをネックレスの輪に好きに足していけるという斬新なアイデアの商品で、アート作品を商品化したものの中では◎で私の中でのヒット商品でした。心浮かれる品物が少ない中で珍しく気にいって購入し、そのネックレスをしていると大変好評で、チューブを付け足そうと思っていたのに、ショップもなく商品もなくなっていて残念でした。

ところで、パリのサン・ラザール駅の前にある時計が寄せ集まったオブジェアートモニュメント(以下の写真を参照のこと: 昨年春頃撮影)、とても目立つし印象深いので、私がパリに行った頃から(10年以上前)気になりなぜか前を通る時に写真を撮らずにはいられない感覚で撮っていましたが、それがアルマン作とは実は最近知りました。パリ育ちの人でもこのアートモニュメントがアルマンの作品だと知らない人が多いようで、仏人の知人に話したらとても驚いていました。時計がアッサンブラージュされた作品で、だいぶ汚れてきてしまっていますが、今みてもとても斬新です。駅という場所に置かれているのも効果的ではないでしょうか。




Arman とは?
アルマン(Arman, 本名:アルマン・フェルナンデス Armand Pierre Fernandez, 1928年11月17日ニース生まれ - 2005年10月22日NYにて没)は、フランスの彫刻家・画家・現代美術家。日用品や廃棄物を大量に集積した作品などで知られた。イヴ・クラインやセザールらと ヌーヴォー・レアリスムという集団を組み、廃物を芸術作品に変容させることで第二次世界大戦後の大量消費社会の中の生産・消費・廃棄のメカニズムを批判し た。 アルマンは、日常生活の中にある複製品のおびただしさや廃棄物の中に美を見出した。カメラや靴など同じ種類の中古品を大量に箱に詰め合わせた作品や、大量 生産のまったく同じ品をたくさん組み合わせて作った彫刻、ゴミを透明な箱に詰め込んだ作品などの制作を通して、集積と組み合わせにより物の目的や意味を失 わせ、一方でゴミや日用品の持つ形態、集まった時に織り成す形態を浮き彫りにさせている。

ハーブ&ドロシー HERB&DOROTHY

先日、 今話題の映画『ハーブ&ドロシー』を観てきました。
http://www.herbanddorothy.com/jp/

チラシに詩人の谷川俊太郎さんが書いている「ヴォーゲル夫妻は、言葉や知識にとらわれずに、自然を見るのと同じように自分の眼で作品の《美》とその背後の《人間》を発見します」という言葉、”自分の眼で”というところ、特に映画で一番印象に残った部分なので、強調したいものです。自分の眼や感性でもって判断して、美術作品を購入する、それも投資などの目的ではなく、有名無名問わず、作者(アーティスト)と直接対話して感じて判断する、そういう人がいかに少ないことか。
美術関係者でも(画廊経営者やキュレーターなど)自分で判断できない人というのはたくさんいます。評論家の意見やメディア、外国での評判、有名作家の推薦などでアーティストや作品を判断する人が多いものです。流行のものや有名ブランドを身につけていれば安心、という感覚と似ています。
特に流行が好きなのは日本に顕著な傾向で、自分の眼を信じて無名だけれど新しいものを自分で見いだそうという精神を持っている人は少ないと感じてきました。ですが、この映画は連日満員で一般の人が多く観ている事を思うと、多くの日本人の意識がー特に若者ー変わってきたのかな、と思います。
ヴォーゲル夫妻の外見の雰囲気はとても素朴で可愛らしいのですが、切磋琢磨してきたすごい人ほどそういうもので、かどがとれたくせのない素朴な外見をしています。私が今まで出会った素晴らしい人は(自分の眼を持ち自己確立のできている人)皆そうでした。
私は、パリで毎年1回、秋にアトリエで作品公開をしていますが ーアトリエといっても個人のではなくパリ市のアトリエで、200世帯アーティストが制作している場所ですー そこで、かなり以前から一般の人達に一斉にアトリエを公開して、アーティストから直接作品を購入できたり、作品にふれ直接話しができる機会としてAteliers Portes Ouvertes(アトリエ公開展示)という催しが市や関係者によって運営されてきている事に感心しています。アートと市民が交わり垣根のない事がいかにお互いに大事なことか。文化というのは育てるものである以上、どんな職業の人でも芸術を見たり聞いたりする事ができ、直接関わる事ができることが大事なのです。それをパリにいるとつくづく感じます。この催しでは、1日に1000人以上の人と会うことなります。
この夫妻は直接アーティストのアトリエを訪れて、作品をすべて見るのですが、過程をとても知りたがります。アートがいかに生み出されるか、過程は、アトリエに行き作家に直接聞き、たくさん作品を見せてもらうととてもよく分かります。
過程を知り理解すればするだけ、作品の輝きが増すのです。芸術作品を買うという行為は、その作者の精神を共有する事だと考えれば、ただ購入するよりも作家自身がどういう人なのかと共に、作品の過程に重きをおくのは当然だと思いますが、いかがでしょうか。
自分が買える金額で作品を探し、有名無名を問わずこれは独創的だと思う作品を直感と共に過程を理解して購入するという、こういう姿勢は、多くの皆さんに真似してもらいたいものです。

モミの木

今年のツリーは11月中旬から飾りつけましたが、今年はイケアで本物のモミの木を買ってきて白から銀だけのデコレーションで飾り付けしてみました。やっぱり出来合いのとは違って味があります。昨年は赤だけのデコレーションでしたが、銀もなかなか。
なんと、このモミの木はクリスマスが終わるとイケアで引取ってくれ返金もしてくれるというリサイクル&エコなもので、なんて素晴らしい発想でしょうか。
ただ、土に入っていないのですでにかなりの葉が落ちてしまいクリスマス前にすっかり枝だけとなりそうな勢いなのが心配です。

ちなみに、ここは母の経営する美容室です。毎年私が飾り付けをします。

NHK学園 新宿オープンスクール 『1日体験講座のご案内』

2010.12.12(日)NHK学園 新宿オープンスクールにて、1日体験講座があります!
ご興味のある方は是非ご参加ください。2時間で1作品を仕上げます。 詳細は以下に↓

日時:2010年 12月12日(日)pm 13:30〜15:30
通常の講座の受講生達と一緒に制作します。 

場所:NHK学園  新宿オープンスクール
新宿パークタワービル8階
〒163-1008 新宿区西新宿3-7-1 パークタワービル8階
JR新宿駅西口エルタワー前より無料送迎バスが10分間隔で運行されています(OZONE行き)

お申込 :  NHK学園  新宿パークタワー教室まで 
     TEL 03-5322-6564


1日体験講座
新しい造形表現にチャレンジ !  〜コラージュ・抽象画〜
『パレット型にフォトコラージュ』


講師 … 小西朝子 (美術家・日本美術家連盟会員)

"既成概念にとらわれない自由な心でコラージュ技法にチャレンジしてみましょう!
「パレット型にコラージュ(切り貼り)」をします。パレット型に、雑誌などから既成の
イメージ写真などをコラージュする事でオリジナルの作品をつくりましょう。
初心者も大歓迎です "

持ち物:
雑誌数冊(鮮明な写真が多く載っている雑誌ー婦人画報・洋書などー)
チラシ・ポスターなど。速乾性木工用ボンド(大)、ヘラ(ヘラがなければペインティングナイフ)、ハケ・筆、アクリル絵具、ボロ布。 

パレットは講師がご用意いたします。材料費…500円

JULIE NIOCHE の公演『Nos solitudes』

2010.10.27
JULIE NIOCHE の公演、『Nos solitudes』”私達の孤独” をCentre Pompidou ポンビドーセンターの地下のスタジオでみました。Festival d'Automne à Paris の催しです。 
鉄の錘がたくさん下がっている空中で眠っている画像が公演案内やパンフレットの表紙になっていて、題名と共にどんな演出なのだろう、と興味が沸きました。
空中で動くたびに錘が上下し、身体の動きと連動するしくみになっていました。身体を宙に
長時間浮かせているには、支えがあるとしてもかなりの筋力が必要になると思うのですが、
楽に見えるのはさすがです。ランダムに下がっているたくさんの錘は人間(の住処)に見えてきて、落ちてきた錘が時々激しく地面を打つ音が印象的、詩的でよく考えられた演出でした。





パリ 画廊巡り マレ地区 

2010.10.27 ノートルダムからマレ地区へ(画廊巡り)














Homme館(男性用売り場)がBHV(デパート)にできたという案内の垂れ幕 ミケランジェロのダビデ像…とはね


パリ PALAIS DE TOKYO SOPHIE CALLE の展覧会

2010.10.25
PALAIS DE TOKYO パレ・ド・トーキョー(パリの16区にある美術館)でやっているSOPHIE CALLEの展覧会『RACHEL, MONIQUE』をみてきました。
母もしくは母の死がテーマ(Rachel,Monique両方ともSOPHIEの母親の名前)のようですが、今までみたSOPHIE CALLEの作品の中で一番よく、心が打たれました。会場のパレ・ド・トーキョーの地下スペースは、巨大な廃墟-遺跡-墓場のような空間で、彼女の今回の作品テーマともよくあっていました。
今回はじめてここの地下スペースでの展覧会を見ましたが、廃墟となった倉庫跡のようなコンクリートとレンガの空間は現代美術のインスタレーションに使うにはとても良い空間で、ヴェネチアビエンナーレで展示につかう造船所跡のような趣があり、今後いろいろな展示に使えそうな空間でした。

SOPHIE CALLE『RACHEL, MONIQUE』2010.10.20ー11.27









たくさんの"souci"の文字があった。”souci”とは仏語で心配、気がかりの意味がある。
この文字、個人的にかなり気にいりました。人生は、souciがいつもつきものですからね。








”Souci"という文字が様々な大きさの素材に刻印されている






以下は、パレ・ド・トーキョー1階
1階の企画展は、『FRESH HELL』(新地獄?)

パレ・ド・トーキョー1階からみた食堂のところ