懐かしいラオスの一枚の写真から

この写真は、私がラオスに滞在していた2003年頃(母がJICAのシニアボランティアの派遣で行っていたので私も約1年間滞在)、ヴィエンチャンの自宅でキムのホームコンサートを開いた、とても懐かしい〜写真です。(いまから13年前の写真)
ラオス・ヴィエンチャン在の音楽家・カンペーンKhamphengさんがFacebookに先日載せてくれたのですが、13年にお渡しした写真をずっと大事に保存しておいてくれたのかと思うととても嬉しいです。


ヴィエンチャンの自宅で開催したホームコンサート直前のリハーサル中に撮った写真です。
13年前にカンペーンさんにお渡しした写真を携帯で撮ったらしく、かなりのピンボケになっています

カンペーン・タンマフォングサ Khampheng Tammavongsaさんは、国立音大のキム(洋琴)の先生で天才演奏者で、ラオスの曲のソロ演奏が素晴らしいのです。 その演奏をきいて、私はすっかりキム(洋琴)のファンになり、一年間ぐらいカンペーンさんに自宅に来てもらって習っていました。
コンサートでは、私は前座で弾き、キム奏者のカンペーンさんが演奏しました。
この時の模様はビデオで残しています。 司会もいてナレーションもあって本格的なホームコンサートを企画したものです。
当時、ラオスに ”ソロ演奏” という概念自体が存在しない時代で、大勢でジャンチャカ演奏するラオスの民俗音楽はホテルなどで観光客相手の演奏で、ソロで聴くととても良いのに、なんでこんな・・といつも不満に思っていました。 お祭りや結婚式やバーシーの後のパーティなどにも音楽家は配置され、木琴と一緒に皆でジャンチャカ演奏するだけで、バックミュージックとしての扱い。 注意して聴くような人はいないような状態でした。
音楽は、芸術としての扱いではなく、芸人、それも低い身分とされる扱いで、まったくもって発展途上国を感じたものでした。いまとなっては、ラオス人もみんなスマホを持ち、こうやってFacebookに当時の写真や動画をのせたり、やりとりができるなんて想像もつかない時代でした。
そんな時代で、国の事情で制約が多いなかで過ごしている才能のある音楽家を、なんとか皆さんに知って頂けたら、それもソロ演奏だとこんなに素晴らしいのだ、ラオスにも素晴らしい曲が沢山あるのだ、ということを知って頂きたい!との一念で、私が感動したカンペーンさんのキム演奏のコンサートを企画したのでした。
この時は、日本人だけでなくラオス人、フランス人、知人達50人以上を招待しました。
当時のラオスでは、もちろんソロ演奏のCDがなかったので、スタジオをかりてレコーディングして、CDジャケットのデザインは私がして、このコンサートや私の個展会場でも販売しました。もちろんすべてカンペーンさんの活動資金にするのが目的です。 
ラオスの曲のキムによる名ソロ演奏はかなり貴重なので、またこのCDを再販したい、と思っています。
一枚の写真から、深く心に刻まれていた思い出が甦りました。





懐かしの、私が13年前につくったCD。このほかにも数種類のデザインがありました。
私のラオスでの個展の際にオープニングパーティを開催してくださった日本大使公邸
でも販売しました。いま手元に残っているのはこれ1枚です



ラオスの曲18曲収録。2003年3月レコーディングとあります

このCDレコーディングも発案から作成・販売まで、企画自体を
すべて私一人でしました。アートディレクターの様なものです。
いま聞いてもまったく古臭く感じない、しみじみしたラオスの名曲の数々です



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