コズミック・ガーデン 銀座メゾンエルメス フォーラム Cosmic Garden by Sandra Cinto, Ginza Maison Hermès, Le Forum, Tokyo.


銀座に行くと必ず行くアート・ギャラリーがあります。
それは、エルメス財団の運営する「フォーラム Le Forum」というアート・ギャラリーで、銀座メゾン・エルメスの店舗の8階にあります。 
入り口は、エルメスの正面ではなく、中程に専用のエレベーターがあり、10階のミニシアター(予約制)もそちらから行きます。
お店は知っていても、アート・ギャラリーがある事を知らない人はいがいと多いのではないでしょうか。

ちなみに、シャネル(銀座中央通り店)とルイ・ヴィトン(表参道ビル7F)にもギャラリーがあります。
ルイ・ヴィトンのアート・ギャラリーは、エスパス・ルイ・ヴィトンと言い、現在は東京・表参道も含め世界で5都市にありますが、以前はパリのシャンゼリゼ通りにもあり、よく行きました。 その後、ブーローニュの森にルイ・ヴィトン財団美術館ができたことでなくなってしまいました。

銀座では、エルメス、シャネル、資生堂、ポーラ・ミュージアムアネックスのどれかは時間がない時でも立ち寄る事が多いです。
ただ、この中で特に一番良く行くのはエルメスかもしれません。
ガラスブロックの建造物は、イタリアを代表する建築家のレンゾ・ピアノ作。
パリにあるポンピドゥー・センターもリチャード・ロジャースとレンゾ・ピアノのコラボ作品です。
この銀座メゾン・エルメスは、天井の高い壁面全体に曇りガラスのブロックを積み上げたようになっているので、自然光がばっちり差し込みます。 
明るく光の移り変わりを感じられるのがこのアート・ギャラリーの魅力となっています。


7月1日に行った時に開催していた展示は

「コズミック・ガーデン」サンドラ・シント展
Cosmic Garden by Sandra Cinto

コロナ自粛で6月4日に再開、会期は7月31日(金)までとなっています。
詳細は以下を↓。

https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/200211/


上記のページにアーティストプロフィールも詳しく書いてありますので少しだけ。

サンドラ・シントは、1968年 ブラジル、サント・アンドレ生まれ。
サンパウロ在住の女性アーティスト。夫のアルバーノとアトリエ・フィダルガ
を主宰。
シントは、自らの時間を蓄積する直接的な行為としてドローイングを好む。
建築との関係、観賞者の動き、の三つが関係している。

◎シント自身が話している動画が上記↑のページ中程にあり、それをみるとよく分かると思います。

紹介から抜粋↓

本展では、宇宙を象徴的に表す青のグラデーションを用いながら、生命の流動や宇宙の時空を抽象的に重ね合わせたインスタレーション制作を行います。
これらは、シントと親交のある何人かのアーティストたちとの共同作業によって行われますが、数日間にわたる作画は、ドローイングの反復的なリズムや波動が互いの瞑想の中で繋がりあい、空間へと共鳴してゆく特徴を生み出します。































壁面:朝のブルー
ガラスの窓から差し込む光で薄いブルー色がとても爽やかでした。

右にむかって夜になっていくのが、壁面のブルー濃淡で表現されています。








細かい白い線で描かれたドローイング







よくみるとブランコのようなものや
山や川、無数の点(星)が描かれています。








ドローイングは複数のアーティストと共同作業で描かれています。








母と撮った写真ですが、右側は天井までガラスブロックで自然光が差し込み、
時間やお天気により光の影響をうけるのが分かると思います。







日光浴をしている気分♫(笑)









人がいると空間の大きさが分かりますね









薄いブルーから濃いブルーへ
朝から夜へ

細い、細すぎるんじゃないか、と思うような、繊細な線によるドローイング


















そして、もう片側の部屋(展示室)へ

そちらへは靴を脱いであがります








靴を脱いであがるのは、無数の白い点や星のドローイングがプリントされたジュータン。

この展覧会のため(インスタレーションのため)にプリントされひかれたジュータンとクッションです。












床に点がたくさん、スパッタリング(ドリッピング)で白い絵具が飛び散ったようにもみえます。
点は星を、そして光をイメージしているとの事なので、床が天空をあらわしているようです。 
つまり上下逆さ、宇宙に浮遊しているような。













クッションも同じように点






























遠くからみると白カビがはえたようにもみえる壁w


メゾンエルメスの壁面のガラスブロックからの光は時間と共に変わるので、
夜になるともっと神秘的な感じになるそうです。

























以下はシントの言葉↓

私はアートとは人々が自分自身と繋がり、自分という存在を理解する一つの方法だと信じています。そのようにして再発見された自分とは、どこか深甚で神秘的な姿をしているのではないでしょうか
― サンドラ・シント


また、以下↓のように書かれていました。


「コズミック・ガーデン」は鑑賞者にも、自分との対話を促します。
親密で緻密な細部から生み出されるリズムに導かれる没入的な体験は、いつしか空間を超時間的な庭と変えてゆくでしょう。
宇宙という深淵の海にたたずむ休息の時間は、シントが求める不安定な社会に対する静かな抵抗の姿でもあるのです。





Photos©︎Uran-AsakoK.
Uran-AsakoK.©droits réservés.




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