思ったよりも作品数が多く、初めて見る作品から静岡のクレマチスの丘(日本)にあるベルナール・ビュッフェ美術館でみたことのある作品まで、見応えのある内容でした。 この静岡の美術館へは車をとばしてみに行き、その建築物と共に印象に残っています。
それにしても音楽ピエロシリーズについて1990年の5.5millions de F(Fはフラン)という売り上げには驚きます。
あまりにも売れすぎスターのアーティストの最期は、ビニール袋をかぶって自殺、というのも衝撃的な事実です。 亡くなる数年前からリュウマチにかかり、絵筆を持てなくなった為なのか。 そして、遺作のように、死神に取憑かれたのか。
今回Arteアルテで編集したDVDを購入しみてみたのですが、ビュッフェの画家としての一生がよくわかる様につくられていました。そのDVDでは、日本との関わりについてもよく語られていて、登場するビュッフェの息子が、「ビュッフェの死に方はまるで日本の侍のようだ」と語っています。 自決、という考えを美化して捉えているようでした。
また、奥様のアナベルが、アトリエの真ん中で倒れていたビュッフェを見つけた時の事を語っています。黒いビニール袋をかぶり、首にはガムテープでとめて巻いてあり、すぐにキッチンからハサミを持ってきて剥がし、顔をみたところ、苦しみもがいた顔だった、と言っているのです。 まるで、ビュッフェの晩年の絵に描かれている人物像の顔のようだったのではないか、と思いました。
そして、このDVDで最後にうつる作品は、富士山がバックに描かれた作品でした。
以下は展覧会案内から↓
『Bernard Buffet Rétrospective』
『ベルナール・ビュッフェ 回顧展』
http://www.mam.paris.fr/fr
20世紀の最も著名なフランスの画家の一人でありながら、長らく賛否両論の的となってきたベルナール・ビュッフェ。ビュッフェの最大のコレクターであり、画廊主でもあったモーリス・ガルニエの寄贈を中心とするビュッフェの重要なコレクションを所蔵するパリ市立近代美術館では、その作品群を改めて精査する機会として本展を実現。静物画や肖像画に自画像など、ベルナール・ビュッフェの画業を追う。
「Le Buveur 酒飲み」1948 |
「Autoportrait 自画像」1952 |
空間が広くのびのびする展示 |
「Horreur de la guerre, L'Ange de la guerre」 戦争の恐怖 1954 |
サーカスの作品はやはり良い |
ピエロの作品は史上一番高値で売れた のですが、その理由は分かる感じです |
Je ne crois pas à l'inspiration. と書かれています |
力強い海鷂魚(えい)の作品 |
奥様のアナベルを描いた作品 この肖像画では眼球に黒目が 描かれています。 他の顔表現では黒目が塗りつぶ されていません。 |
狂った人達のシリーズの1つ |
「L'Enfer de Dante, Les Harpies. ダンテの地獄、鬼ばばあ」1976 |
雑誌に紹介されたビュッフェ作品の価格 |
「Mes singes, Gorille」1997 |
血管がむき出しシリーズ |
歌舞伎 を描いた作品 「Kabuki, Ren Jishi」1987 |
1 件のコメント:
若い頃にビユツフエの展覧会を初めて観た時は黒の線が
力強く、どこまでも繊細な印象をうけました。
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