アレンジなので、まったく同じように模写をする必要はないのですが、アレシンスキー作品の特徴的な部分をとらえるのが大事です。
支持体であるキャンバスにはられたアンティークのハガキもアレシンスキー作品とはサイズやハガキも書かれた文字も違うので、その支持体に合わせてどの部分をとりだして入れるか、を考えなければなりません。
そしてまず、アレシンスキー作品の特徴は、作品の一部であるワクの線。
ワクの線が特徴で、漫画のコマ割りのような作品でも、ワクの線が効果的で、印象的です。
点線のような線からジグザグのように入っているもの、有刺鉄線のようなもの、レースのように見えるもの、など形も様々で、どこにどのように入っているのか、また自分の支持体にはどのように入れるのがいいか、などアレシンスキー作品をよく見て感じをとらえることが大切です。
それと、下書きなしで描くことが大事なので、いきなり本番でいきます。
簡単な”あたり”ぐらいならいいのですが、下書きをしすぎると、線や表現が硬くなり勢いがなくなります。
そっくりに描くことよりも、のびやかさがあるかどうか、が大事なのです。
今回のアレンジ模写では、皆様違うものが出来、面白い作品ができました。
違うというのも良いことです。人間は百人百様、十人十色ですから、違って当たり前、アレンジ模写ではその人らしさがにじみでているものが成功なのです。
受講生の制作中の様子 |
今回アレンジ模写したアレシンスキー作品はこちら
昔の郵便物に水彩で描かれた作品です
顔の部分だけとり出しました
ピエール・アレシンスキー「あなたの従僕」
1980年 水彩、郵便物(1829年12月17日の消印)
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ご用意した支持体はこちら
私がフランスの蚤の市で見つけた昔のハガキを
拡大コピーしてキャンバス(FSM号)にはったものです
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受講生完成作品 |
この作品はアレシンスキーの作品の顔とはまったく
違いますが、お地蔵さまのような表情が味があり 周りの点線のような枠取りがアクセントになり、色 もいい感じです アレンジ模写ですから違っていても作品として成り
立てばいいのです
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2作目も仕上がりました
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赤と緑の線の色が下のハガキの文字
と線の色と合い、まけていません
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このアレンジ模写も受講生によるこの日の2作目
支持体のハガキの文字やスタンプが生かされて、 墨汁で描かれた線画の表現がとてもよくあっていて アレンジ模写による面白い作品ができました |
Photos©︎Uran-AsakoK.
Uran-AsakoK.©droits réservés
1 件のコメント:
アートの世界は本当に面白いですね。これで良いでなく、何でも有りの創造力で
その世界がどんどん広がっていくのですね。
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