大地震 2011. 3.11

大地震がおきてしまいましたが、皆様ご無事でしょうか。
私は、幸いなことに家族&猫とも無事で、家も特に壊れた所もなく停電もなく過ごせています。 被害にあわれた方には心からお見舞い申し上げます。

地震発生時にはちょうど自宅にいたのですが、あまりの揺れに部屋にいては危ないと思い、家の前にある公園に逃げ、木につかまっていました。家を見ながら、もし倒壊したらそうとうの震度だと思いながら、ロフトで寝ている猫のはなちゃんの事を思いながら、とにかくおさまったら真っ先に猫の様子をみにいかなければ、と。木や地面が大きくグラグラと左右に揺れ、小さい頃に祖母に聞いた関東大震災での話しを思い出しました。祖母は関東大震災の時に木につかまっていたので助かったと言っていたのです。
揺れがおさまってきたので猫を探しに家に戻りましたが、三匹とも姿が見えず、呼んでもうんともすんとも鳴き声すらしないのです。一体どうしちゃったのか、荷物の下敷きになっていないか心配で探しましたが、気配がまったくなく。私のアトリエはたくさんの書類と本が床に散乱して足の踏み場もない状態になっていました。幸い、作品は天井から下がっていたものがいくつか落ちただけで、壁にかかっているものやロフトに置いてあるものは重いためかびくとも動いていませんでした。いくら探してもいないので、外に逃げたのかもしれないと思い、外を探しましたがいなくてだいぶ心配していました。
2時間ぐらいたった頃、はなちゃんの首輪の鈴の音がし、ひょいっ、と顔をロフトからのぞかせてびっくり。どうやら揺れに驚いて荷物の隙間の奥の奥にじっと隠れていた様なのです。あと二匹、一体どうしちゃったのか。。その内に、黒猫もこちゃんの鳴き声がし、なんてことない顔をして階段下の荷物入れの中からでてきたのです。やはり、奥にひそんでいたようです。最後に、老猫ろくちゃんが3時間たっても見つからず、そうとうに心配になった頃、押し入れかもしれないと思い戸を全開にしておきましたら、二階から降りてきたのです。それで、ようやっと生きた心地がしほっとしました。
猫達はどうやら一番安全なところが分かっているようです。それこそやたらと動かずに物陰でじっとして余震などの揺れもおさまるのを待っていたのです。はなちゃんのいたロフトはまるで物が動いていませんでしたし、階段下は天井があって柱に囲まれているのでつぶれないでしょうし、押し入れもそうです。人間の方がよっぽど大騒ぎしてやたらと動いてだめだなあ、と思いました。
特に私は、地震に対しては過剰反応で、地面が動いているのにじっとしている事など絶対にできないのです。実は、いつも地震の揺れがくる何秒か前に察知するので、なまずのようだと言われ、自分でもどうしてなのか不思議なのです。地盤が動くことに対しての感度がやけに高いのか、熟睡していてもパチっと眼が覚めます。そういうわけで、今回は余震が何度もくるので大変で、寝不足になっています。
猫の話しに戻りますが、もし一匹でも犠牲になってしまっていたら、と思うと考えただけで生きた心地がしないので、家族やペットを失った人達の心痛の深さは大変なものだと思います。一瞬にして家やすべての財産を奪われ、あまりの悲惨な状況に言葉を失って立ちつくすしかないでしょう。どんな人がかける慰めの言葉も、すぐには心に届かないと思います。今は言葉よりも実際の援助が必要です。
パリのアトリエの管理人や知人からも心配しているから状況を伝えてくれとメールがきました。すぐに無事との返事を書きましたが、海外に住んでいる人は、あの津波の様子や倒壊した家並みの映像を見て相当にショックをうけ、日本にいる家族や友人のことをとても心配している事でしょう。

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