Anselme Kiefer Centre Pompidou  アンゼルム・キーファー展 ポンピドゥーセンター

ポンピドゥーセンターで4月18日まで開催中のドイツの画家、アンゼルム・キーファー(1945-)の個展をみてきました。 
1960年代から現在までの作品を紹介する展覧会で、アンゼルム・キーファーの大きな展覧会としてはグラン・パレでの『Monumenta』以来久しぶり。
という事で、今回はとても楽しみにしていました。

https://www.centrepompidou.fr/id/c6XxqAX/rgXxaGa/fr

ただ、ポンピドゥーではここ最近良い展覧会がなかったので、どんな感じになるかと思っていましたが、案の定、キーファーの良さが最大限に引き出された展示になっていないような感じがしました。 
特にガラスケースに入った作品は、狭い展示室に沢山の数があり、どうしても人の流れがそこで止まるので、人が多くてじっくり見ていられないのが残念でした。
それに、平面絵画だけの展示が多く、平面と立体とを同時空間に置くキーファー作品の今までの展示方法と比べると、不十分に思えてしまいます。
BnF国立図書館で開催している展覧会の方が、本という1つのテーマを中心に平面と立体とあり、キーファーの詩的な部分や表現の幅の広さが感じられると思いました。

もちろん今までの様々な場所でのキーファーの展覧会を観た事がない人にとっては、見応えのある展覧会には違いありません。
それは、歴史、神話、錬金術、宗教などのテーマが、様々な素材を使ったスケールの大きい画面に表され、普遍性をもって、観る人の心にせまってくるからです。


入口の活動年譜

初期作品



ポスターにもなっているガッシュの作品











ドイツの歴史がテーマの展示室 







テーマごとの展示になっています
















ガラスケースに入った作品の展示室は、このように狭いところに沢山の作品が
はいっていて、人の流れがここで止まりゆっくり見ていられないのが残念。
なぜこんな展示方法にしたのか、いくら博物館的にしたかったとしても、
もう少し広さがあった方が見やすい。


壁に展示してある写真の作品とガラスケースの作品とで良い相乗効果が生まれている。













博物館のようにガラスケースにはいった作品の展示室


『夜の秩序』
焼けこげたひまわりの下に横たわる男がいる作品


焦げた本が画面から飛び出している作品

 



















ピラミッドの下に横たわる人


砂嵐のようなマチエールがなんともいえない効果を生んでいる







文字が書かれています。キーファーは詩人になりたかったとのこと。






黒から色へ  近作は色を使った作品へ







色が使われ花が描かれている、こういう最近作(2015) をはじめてみました。


ゴッホのようなタッチの作品







渋い色合いの背景とビビットな色の組み合わせ。
なんとも味のあるマチエールの画面
ゴッホのような狂気も感じつつ、いつまでも見ていたい作品でした


 




森の絵を背景に色々なキノコが並ぶインスタレーション。
最新作です。 キノコは再生を意味しているのか。










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