ART BRUT JAPONAIS 埼玉県立近代美術館とフレンチ

今日4月22日は私の誕生日なので、家族がお祝いをフランス料理で、という事で前日に浦和にあるお店『ラ・シュエット』に行きました。(以下、最後の方に情報が)
その前に埼玉県立近代美術館でやっている展覧会『アール・ブリュット・ジャポネ』展をみてきました。
http://www.momas.jp/3.htm
やっぱり美術館と美食という組み合わせは最高。五感が満たされて。
美術家と食いしん坊(グルメ)とはセットのようです。

埼玉県立近代美術館は北浦和の駅からすぐの所にあり、公園に囲まれた緑豊かな場所なのが良いです

子供が野外彫刻で遊んでいます
この建築物は何十年も見なれているのに古さを感じさせない。でも外側は良いのですが、内装は変えた方がいいかと。久しぶりに訪れて、内部の展示空間については少々マンネリな古くさい感じがしました。
美術館の正面入口  ガラスにうつった支柱のデザインが広がりを感じさせる






最初の部屋の作品はよかったが作品の迫力に反してひきがなかった。この写真の空間なども、日本間のような障子になっていて部屋っぽくなっていたり、せっかく面白いオブジェ作品も小さなショーケースに入れられていたり、と減点要素がたくさん。 展示にもっと工夫が必要。天井が低い事と細かく展示空間が分かれていすぎ、日本画の掛け軸用展示のスペースなどがガラスがあって陶芸作品がみにくかった。陶芸作品など立体は360度でみれた方が楽しめます。


このパリでの展覧会の模様のパネルにしても、もっと大きく印刷してもらいたいですね。凱旋とうたっているわりにはチンケじゃないでしょうか。
パリでの様子をビデオで見れるようにしないのはなぜでしょう?(ないなら日曜美術館の番組を流してもいいかと思いますが)
この↑ダンボールに描いている作品の展示の仕方はよかった。額などにとじこめないでそのままうまく透明なビスで作品にも傷がつかない方法で壁にとめてあり、こういう方法は参考になります(フランスでよく見かける方法ではありますが)

全体的な感想としては、最初の方の展示ではとても作品が良く、これは観た方が良い展覧会だと思いましたが(先のブログにもおすすめの展覧会として書いている様に)、残念なことにだんだんと疲れてきて、最後の方では少しうんざりしてくるので、作品を半分にしぼって、文字を主体とした作品の展示を減らしたらどうかと思いました。文字を主体とした作品にはあまり個性と面白さが感じられなかったという事もあります。
個人的に良かったと思った作品は、最初の部屋の4作品、刺繍の作品、廃品を集めてつくったオブジェ、廃品オブジェの帽子と服を着たアラーキーに似ている作家がうつっている写真とその作品、パジャマに”かぼちゃの天ぷら”の絵を描いた作品、など。特に、パジャマやパンツにいくらやかぼちゃの天ぷら(天ぷらという所が面白い)、てるてるぼうずを描いた作品は、自分でも好きなものを描いてみたくなりました。パジャマや下着というのは直接肌に触れるものなので、特になにやら強いこだわりが感じられるからです。

パリの18区アルサンピエール美術館での展示がどんな感じだったか、日曜美術館で観た時はとても興味をおぼえたので、パリでの展示がみたかったです。展示の仕方によってだいぶ見え方が違ってくるでしょう。

ところで、話しは違いますが、椅子に座っている監視員が埼玉県立美術館ではすべて女性(中年の)で黒のカーディガンにスカートいう格好に統一されているみたいでしたが、パリの美術館では多くが男性なので、少し違和感を感じるのは私だけでしょうか。なぜ日本の公立の美術館の監視員は女性(それも中年女性)がやっているのか? じっと座ってみていられると、いちゃもんをつけようと待機しているようで、鑑賞の妨げになるのですが。。 
日本は治安が良いから女性の監視員でも大丈夫なのでしょうが、パリでは屈強な男性でないといざという時に危ないのでしょう(監視員に黒人も多く警備員もかねているのかも)。

それに、パリの美術館では、写真はフラッシュさえたかなければ撮ってもよい事になっていますが、日本はちょっと撮ろうものなら監視員が追っかけてきますから、その職務への情熱にはまったく驚きます。
良い展覧会なら、ちょっと作品を撮ってみたくなるのが人情というもので、それが口コミにもなるというものですが。。 私は自分の展覧会の時に、写真を撮ってもいいかと許可を求められる事が多いですが、いつも心よくOKしています。 そういう所でキリキリするのは、せっかく作品に興味をしめしてくれた人に対しておかしいからです。
それに日本でもっとすごいのは、写真を撮っていると、監視員でもないのに、一般の人が注意してくるところです。 許可をとっていると言うとおさまりますが、こちらは子供じゃないので、おおきなお世話じゃないかしら。ましてフラッシュはたいていないし、作品に危害を与えてもいないのに。 見てみぬふりをする、杓子定規でものごとを考えない、という心を育ててもらいたいと思います。ルーブルにあるモナ・リザだって世界中の人が写真に撮っているのですよ。

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さて、ここからは帰りに行った、フランス料理のビストロ『ラ・シュエット』↓の写真です。前にも行った事があり、値段も手頃で美味しかったのを思い出し、誕生日の食事にリクエストしました。

お店のHP↓

店名のシュエットとは、仏語でふくろう(鳥)のことですが、よく話し言葉で、C'est chouette ! ”素晴らしい”、と言います。 名前にちなんで店内にはフクロウの置物や絵がいろいろかかっています。店内の雰囲気はレストランというよりビストロ、という感じでカジュアルな雰囲気です。内装をもう少しセンスよくするとグレードがアップするのでは、と思います。

パリのセーブルバビロンにあるレストランと姉妹店になっているそうで、そのレストランの名前と住所が名刺にかいてありました。シェフ同士が仲が良いそうで、スタッフも研修に行ったりするそうです。今度パリに行った時に行ってみようかと思います。


アントレ(前菜)に私がたのんだ「シェーブルとソーセージのパイ包み焼き」 シェーブル(ヤギのチーズ)はパリではよく食べますが、日本では長野の牧場でつくっている新鮮なのをよく取り寄せていましたが最近は食べていませんでした。温かくするとシェーブル特有の香りがたち、美味しいのです。パイに包まれているので香りがにげず美味しくいただけます。


母がとったアントレ『真鯛のカルパッチョ』 焼いたほたての薄切りや野菜がのっていて、鯛は新鮮で美味しいとのこと


口直しにでたミントのゼリー あまりミントの味はしませんでしたが。。。


プラ (主菜)には、『牛肉のロースト緑コショウ風味』。名前は少し違っているかもしれませんが、牛肉はちょうどよい焼き加減で柔らかく、フォンドボーに緑コショウがはいったソースでさっぱりしていました。プラとしては、パリでもよく味わう無難な味です。私としては、もう少しソースに独創性があった 方が好きですが。プラはどの店でも無難な味でパンチがなくて面白くないので、プラをやめてアントレを二品頼みたくなるほどです。









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